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1.メーターパネルの警告灯が点灯したため 入庫しました。アイドリング時もエンジ ンは安定しています。また白煙等も出て いません。
2.診断機をあてて異常を確認すると、DM Eミスファイア検知シリンダー1と表示 。これは、1番シリンダーに完全燃焼さ れていない状態であることを示していま す。画像はありませんが、1番から4番ま でのミスファイアの状態をリアルタイム で測定してみると、1番のみ約1秒ごとに ミスファイアが確認されました。
このミスファイアを検知しているのはク ランクセンサーです。
クランクセンサーとカム角センサー(上 死点センサー)により気筒判別および各 気筒への燃料噴射時期を検出し、インジ
ェクタにより各気筒へ噴射をしています 。
クランクセンサー信号は、クランクシャ
フトのパルサローターに取付けられた起
部に対向させて取付けられたクランクセ ンサーにより検出されています。
また、上死点(TDC)信号、気筒判別 信号はカムシャフトのパルサローターに 取付けられた5つの突起部と、突起部に対 向させて取付けられたカム角センサー( 上死点センサー)により検出されます。
各センサーは、回転する突起部に合わせ てパルス信号をECUに送って、ECU は2つのセンサーの情報から、点火時期 、燃料噴射時期、噴射量を算出していま す。
また、突起部のスピードも検知していま す。これにより、1番の爆発時のクランク の回転のスピードが遅かったため、診断 機では1番ミスファイアと表示されました 。
この情報を元に各シリンダーの圧縮比を 測ってみると、他のシリンダーは9
kg/cuに対して、1番シリンダーの圧が 7kg/cuと低く圧縮漏れを起こしている と確認出来たため、ヘッドを分解する ことにしました。
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3.分解したヘッドの燃焼室側の画像です。
4.1番シリンダーのエキゾースト側ハバルブ シートの右側が圧縮漏れしていることが 確認出来ます。
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5.上が新品バルブ。下が使用済みバルブ 。
6.他のシリンダーのバルブの清掃前と、 清掃後の画像。
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7. シリンダーヘッドを外したブロック側の画像
8.ヘッドを清掃した後の画像 |
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9.1番シリンダーエキゾースト側に使用する 新品のバルブ。
10.エキゾースト側のすり合わせをした画像
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11. すり合わせた後、当りが出なかったため 、バルブシートカッターにて表面を研磨 して、再度すり合わせをします。
12. 研磨作業が終わった画像。
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13. バルブスプリングを 組み付けて各シリン ダーに漏れがないことを確認し、エンジ ン本体に取り付けます。
圧縮が正常に戻ったため警告灯も消えま した。
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